2007年08月25日
身体が与えてくれる唾液と涙液は特効薬
唾液は会話、摂食、噛む時から消化の補助をし、飲み込む時にも、食道通貨をスムーズにしたり、食道や胃の粘膜を保護し、胃腸の傷んだ細胞の再生を促します。
胃への負担が大きければ例えば、胃けいれんが起きます。又、胃は熱さ冷たさに弱く、良く咬む事で唾液が食物の温度を体温に近づけ、温度調節もします。
口の中だけでなく、全身の健康を保つための多くの重要な機能を持っているだけではなく、生体の免疫機能においてもアクティブな要素を担っています。
現在、唾液も涙液も年をとると腺細胞が委縮する為に減少するというのが世界の医学の常識であります。
対処法としては、良く噛む事、頭を動かす、大きな声を出す事で、唾液は出ると言われています。
ところが、私の臨床経験から、歯の噛み合わせ治療により瞬時に99.9%唾液が増加している事実を知って頂きたい。
唾液も涙液も自身神経支配であり、自律神経の調整が起きる事により増加すると考えられます。
唾液も涙液も同じ腺細胞由来です。
唾液が増加すれば涙液も増加すると考えられます。ゾーンクイック(涙液量検査)を用いて噛み合わせと涙液量の増加という結果を得ています。
まさに唾液と涙液は身体が与えてくれる特効薬です。
投稿者:池上 孝
2007年08月20日
前回お話した岬さんから、FAX頂きました!!
過去のブログで紹介した、岬さんから、噛み合わせについて、意見を頂きました。
本には書かれていない岬さんの思いがとても伝わってきました。
それでは、送られてきたFAXの内容を紹介したいと思います。
はじめに
「歯で殺されないために」が発表されて以来、全国の技工士、歯科医師、作家、患者の方々より200通以上、貴重なお便りを頂きました。さらにテレビ局(スーパーニュース、フジテレビ)NHK松山、マスコミ各社の取材を受け、この顎関節症の実態が明らかになった。
本の強烈なタイトルに患者の方は「その通りですよ。」と何度となくお手紙に書かれている現状を見つめ、いつも涙しています。
以前は歯と全身の関わりの知識は全くなくて、医学書で勉強していた時「これだったのか」と気付かされた。最初のタイトルは「歯は幸せのダイヤモンド」と決めていましたが苦しみは日々こんなものではない!!
そのものズバリのタイトルでいこうと決定。
下手な原稿を下げ、東京から大阪へと出版社(10社)を訪ね歩いたあの一途な気持ちはなんだったのか…
医学界へ…厚生省へ…
患者の苦しみを届ける為!!それより他にありません。
あのお便りの中に突出した意見を提唱していらした先生が何人かおられました。その中のお一人が池上先生だったのです。
歯の噛み合わせ
先生は著書の冒頭で「全身を診て歯を診、歯を診て全身を診る」注1(咬合は身体づくりの第一歩)
これこそ真の歯科医療ではないかと思われます。
私の発症(平成二年)以前より、前向きな姿勢で医療に取り組まれていらっしゃる事に賛同致しました。
注1:日本全身咬合学会の標語
全国の皆様へ
(自分で出来る健康チェックと注意点)―歯で殺されないために参照―
(1) 噛み合わせのチェック(両手の握力をみる)P85図3-1
(2) 靴底の減り方を見る(左右)P90
(3) 日常よりストレッチ体操などで全身を柔軟にするP75~7
(4) 日頃、着用している下着、服、靴下…ひどく締め付けていませんか?(靴も同様)
(5) 心身のリラックスに心がけていますか?
顎関節症の治療について
私の治療には一切、薬の服用はありませんでした。
何故なら…噛み合わせの改善と並行して、独自の水泳、ストレッチの組み合わせを毎日続けた事で、次第に全身症状が嘘の様に消えて行くのが体感出来たからです。
右側だけで主に支え、ねじれていた歪みを改善した結果、神経、血管、筋肉への圧痛がなくなる(筋力の回復をみる)
つらい苦しい時、頭髪までもうすくなり、頭全体が磁力で引っ張られている様で全身症状はまさにあの震災で倒れかかっている家屋さながらでした。
噛み合わせを正常に改善しながら並行して全身の歪みも改善する事こそ健康を取り戻す近道なのです。
また大切な心身のリラックスも最も重要な一つで、私は大好きな絵画、歌(民謡、演歌)などで苦しみは和らぎ、それらは大きな助け舟になっていた感がします。
将来健康である為に
明日 もし あなたが…
症状は 全身 くまなく…
症状が 百貨店の ごとく…
私の様なひどい体験をなさらない為に、知識とチェック、医者選びをおしまない様に祈ってやみません。
(参考書)
歯の噛み合わせ 池上 孝著
(専門分野で詳しくわかりやすい)
歯で殺されないために 岬 奈美著
(詩と絵でつづる必見の書) JDC出版
全国のドクターの方々へ
歯科は全身科です。
顎関節症発症当時、どこの科へ行っても原因がわからなかった。(全身症状時)
更年期に片づけられ、神経病にされ、もう来なくてよろしいとまで言われた悔しさは
その後の本の出版にこぎつける原動力となりました。
岬さん、貴重な意見をありがとうございました。
先生から、一言…♪
岬さんの様に、運動療法、食事療法、東洋医学的療法などを併用する事が大切ですね。
確かに…ダイエットにしても、偏った方法ですると、健康に悪いやせ方、もしくは失敗しています!!
個人的に、未だ一度も成功していませんが…笑
歯科助手 守時 純愛
投稿者:守時
2007年08月18日
逆流性食道炎(胸やけ)と歯の噛み合わせ
自覚症状として胸やけ、つかえ感、胸の痛みを認め、ふとした拍子に酸っぱい胃液が食道や口にまで逆流してきて、食道に痛みや、つかえ感が残り、何度も繰り返していると逆流した消化液によって、食道に炎症を起こして、徐々に「ガン化」する危険性もあります。肥満や背中が曲がっている人に多く見られます。
又、狭心症、心筋梗塞の前触れ症状や、他の病気の可能性も考えられます。
私が思うに、噛み合わせ治療により、背中の曲がりが是正され唾液も増加する事により、胃液が希釈され、消化液のPHが変わった結果、小腸、大腸への消化速度が変化し、逆流性食道炎の症状が緩和されると考えられます。
前から観た写真では、足の開き具合と、鼻を起点として、線を入れています。
横から観た写真では、顔(頭)の傾き具合と、耳を起点として線をいれています。
治療前、後と比べてみて下さい。
背筋が伸び、背中の痛みも消失して、足を揃えて立てれて、手すりを持たずに、階段を昇れるようになったそうです。
他に、エヘン虫の消失、眠り、便秘、血圧の改善をみたそうです。
投稿者:池上 孝
2007年08月16日
涙目と歯の噛み合わせについて(鼻涙管閉塞症)
涙液は目が乾燥しないように、眼球表面に一定の涙液層をつくって分泌されていますが、この涙液の下水道に当たる涙道が正しく働かないと、悲しくもないのに涙がこぼれ落ちる「流涙」になり、常にハンカチが手放せなくなります。
更に涙道が閉塞すると、涙の流れがよどんで涙嚢内に(るいのうない)に炎症を起こし膿の様なものが逆流します。
治療法として、シリコンチューブを入れるか、涙液のバイパスを作る方法が行われています。
そのメカニズムはわかりませんが、咬合治療の結果として、涙目から解放された症例ですが、体の歪と流涙と関係があると考えられます。
この症例は右の涙目で初診時ゾーンクイックの結果※注)、右16㍉左13㍉で右眼の方が左眼に比べて多かったが、咬合治療後、右23㍉左24㍉と涙液の増加と共に左右のバランスが取れて涙目が治癒したそうです。(目尻の化粧がにじんでいる)
この症例は、左の涙目で、初診時涙液量右17㍉左32㍉と左眼の方が圧倒的に多かったが、咬合治療後、右21㍉左21㍉と涙液の増加と共に左右のバランスが取れて、涙目が治癒したそうです。(目尻が赤くはれている)
化粧(アイラインやマスカラ)がにじんでパンダ目になったり、常に涙を拭く為に、よく炎症を起こす方は、一度歯の噛み合わせを考えてみられてはいかがでしょうか?
※注) ゾーンクイック(涙液量検査)
涙液量を検査するもので、5㍉以下は乾燥症、10㍉以下は乾燥症の疑いとして診断できます。
投稿者:池上 孝
2007年08月07日
慢性頭痛と顎関節症
日本人の3人に1人は「頭痛持ち」で、およそ3000万人が慢性頭痛に悩んでいると言われています。
頭痛には、何らかの病気に伴って起こる症状と、頭痛だけの症状があります。
命にかかわる危険性の高い頭痛であれば、頭痛外来のある病院か、神経内科、神経外科で見つけてもらえます。
一方、検査の結果、「異常ナシ」の場合は、鎮痛薬を手放せない人も多いかと思います。
その症状は首筋や肩のコリ、顎関節症を伴い、痛みはいつまでも続き、若い人から高齢者にみられ、筋肉の緊張や収縮が原因なのです。
薬物療法が有効ですが、できれば薬から解放されたいですね。
私も咬合治療後に頭痛から解放された患者さんは結構多く経験しております。
頭痛について、日頃から悩んだり、不安を感じている人は、一度「歯の噛み合わせ」を視野に入れられてはいかがでしょうか?
投稿者:池上 孝
2007年08月06日
高齢者のエン下障害(モノが飲み込みにくい)と誤嚥性肺炎について
人がモノを飲み込む仕組みは、ほっぺたや、アゴ、歯、舌などで、食べ物をかみ砕き、だ液と混ぜ合わせて、飲み込みやすい大きさにして、舌の上にのせて、舌の先を前歯の裏に押し付け、食べ物をのどの奥へ送り込むと、エン下(飲み込み)反射が起き、食べ物をのどから食道へ、そして胃へと運ばれるのが、正常な状態です。
その時、食べ物が鼻へ入らないように軟口蓋(のどちんこ)がその入口をふさいでいて、飲み込む瞬間、喉頭(のど仏)が持ち上がる事で喉頭蓋が下がり、気道の入り口が閉じられ、呼吸が一時的に止まり、同時に食道の入り口が開き、食べ物が運ばれる。
私が思うに、高齢になると歯が擦り減ったり、抜けた為に、上のアゴと下のアゴの高さ(距離)が低くなると、下のアゴは後ろの方へ移動し、気道は狭くなり、口の中の容積も小さくなり、その為に、舌の動きが制限されると、ロレツも回らなくなり、発音もままならず、又、のどもつまった状態になり、モノも飲み込みにくくなると考えられます。
又、気道の入り口が閉じられないと誤って食べ物が気道に落ち込み、気管支に入り、誤嚥性肺炎になる事もあります。
そこで咬合治療により、上の歯と下の歯高さを変える事で、口の中の容積も大きく、広くなり、舌の動きもスムーズになり、エン下、発音、ノドのつまりにも良い影響を及ぼすと考えられます。
投稿者:池上 孝