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歯の噛み合わせ

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2010年03月29日

パーキンソン病と噛み合わせについての私の考え

姿勢は頭位により決まり、頭位は噛み合わせによって決まります。
背骨は支柱であり、それを取り巻く腰、太もも、殿部の筋肉が歩行に関与していて、前傾姿勢になると背骨が曲がり、腰、太もも、殿部の筋肉は力を失い、力が入らず、どうしても歩幅は小さくなり、その結果すり足になり、動作もゆっくりになり、一寸したもので転倒しやすくなります。
呼吸器、消化器 前傾姿勢では、肺、胃部等が圧迫される為に、呼吸、胃症状の不調を訴えているのではないかと考えます。
噛み合わせが低くなる(低位咬合)事で、口腔内の容積は小さくなると同時に舌の動きも制限され、発音を始め、飲み込みも制限される為に、よだれが出ると考えられます。
だからよだれが出るのは唾液が増加したのではないのです。唾液が増加したのは、自律神経が調整されている証なので、それに関与して、便秘、胃腸症状が緩和されると考えます。
噛み合わせ治療により、自律神経が調整され、唾液が増加して、前傾姿勢の為に足の親指方向に体重移動が起こり、足を挙上することが困難な為にすり足状態になり、杖、手で支えが必要なのです。
噛み合わせ治療により頭位が起き上がることで歩足のかかとよりに体重移動が起こり、足もスムーズに前に出て歩行も楽になり、口腔内の容積は広がり、舌の動きもなめらかになり嚥下が楽になり、胃腸症状の緩和、便秘の改善、そして頭位が変わり姿勢の変化により、歩行も改善することが考えられます。
そして、噛み合わせ治療により前頭眼窩皮質の血流が上昇することで、ドーパミン、セロトニンの増加にもつながるとも考えられます。
 (脳科学者 澤口俊之理学博士)
2009.6.1 ホームページより

次回はパーキンソン病の症例を提示します。



投稿者:池上 孝

2010年03月22日

パーキンソン病

パーキンソン病は中枢神経がおかされる原因不明の病気です。精神神経疾患の中では1000~2000人に1人ともっとも多く、これからの高齢社会の進展で患者の増加が予測される。
日本全国で15万人の患者がいて、65歳以上の100人に1人はパーキンソン病になると言われています。
中脳にある黒質といわれる部分の神経細胞がストレスにより自律神経(意思とは無関係に内臓諸器官の働きを調整している神経)のバランスの乱れによって、脳の血流が少なくなり、身体を動かす為に神経に命令を送るドーパミンという物質が不足することにより発症します。
パーキンソン症で初期に気付く症状の7割はじっとしている時や歩いている時に手の振るえ、前傾姿勢になり、歩幅も小さく、すり足になります。
起き上がり、立ち上がるなどの動作もゆっくりになります。
ヌドーパミン、セロトニンの減少のためにうつ症状、むずむず脚症候群を含む、睡眠障害、便秘、厳格、妄想が見られることもあります。
また、副交感神経の緊張と交感神経の部分的な緊張から色々な自律神経症状が急に出て動けなくなったり、突然良くなって動き出すこともあります。
唾液がすぐに飲み込めない為に口にたまって、よだれが出ます。痰が増えたり、のどにものが詰まったりする結果肺炎を起こすこともあります。
治療法は、内科的薬物療法、運動理学的療法、外科的治療法が主です。
次回は、パーキンソン病と噛み合わせについての私の考えです。

投稿者:池上 孝

2010年03月15日

胸やけと噛み合わせ

食べすぎ、飲みすぎ後に、みぞおちの辺りが熱くなったり、ムカムカすることが胸やけです。
胸やけを放っておくと、「睡眠障害」「ぜんそく」、さらには「がん」などの病気が起こされることを知っていますか?
食道と胃の間には「噴門」と言われる「門」があって胃液の逆流を防いでいるのですが、ゲップをしたり、食べ過ぎや飲みすぎ、胃を圧迫する姿勢を続ける時などに、一時的に噴門がゆるんで酸を含む胃液が食道へ逆流して、粘膜が炎症を起こすのです。
自律神経が乱れると、喉の筋肉が異常に緊張したり、異物を排除しようとして激しい咳が出て喘息の症状が現れる事もあるのです。
胸やけの予防方法として、寝ている間は唾液の分泌が減少する為に寝る前には物を食べない、薬の副作用に注意する。肥満により、お腹に脂肪がつくと胃を圧迫する為に逆流が起きやすくなる。
喫煙や飲酒は「噴門」の働きを弱める為に、逆流が起きやすい。
ストレスが多いと胃液の分泌が促進され、症状を強く感じるようになります。
又、腰が曲がることで胃液が圧迫され逆流が起きやすくなる。
食後すぐに消化のために胃液が多く出るために、逆流が起きやすくなるので、ガムを咬んで唾液を出すようにすることで、予防効果が期待できます。
実は胸やけの特効薬は、唾液ではないのかと私は思うのです。
そこで、噛み合わせ治療により間違いなく唾液が増加する事を知って頂きたいと思います。
次回はパーキンソン病についてです。

投稿者:池上 孝

2010年03月08日

エヘン虫と噛み合わせ

「エヘン虫」を知っていますか?
風邪をひいて、のどがいがらっぽい感じで「エヘン、エヘン」と咳ばらいを「エヘン虫」といって、一般語になっていますね。
感冒後に気道感染症状がほとんどないのに、就寝後しばらくすると、しつこい咳や、風邪とは関係なく、年中ちょっとした刺激で誘発され、それが数時間続いて熟睡できなかった経験はありませんか?
原因はのどの粘膜の「痒み」で咳反射が高進した状態か、感染症の炎症はなくなっても、粘膜に何らかの「荒れた」状態が残っているか?のどの粘膜が痒くなる「乾燥症」なのか?
「のどの粘膜の過敏症」と考えられています。
病院での診察では、呼吸器には異常はなく、臥位で食道から胃酸が逆流して、のどを刺激しているのではないだろうかと、制酸、健胃薬を処方されて内服。でも症状は軽減されないという経験はありませんか。
そこで鍼灸治療ではのどや気管粘膜に「潤い」を与えられるように、首や胸や腕のツボで対応しています。
歯科治療では、咬合治療により唾液の増量が間違いなく起こり、その唾液が気管粘膜に「潤い」を与えることで、このエヘン虫に対して唾液が症状を緩和させて特効薬的存在であることを知っていただきたいと思います。
次回は、胸やけと噛み合わせについてです。

投稿者:池上 孝

2010年03月01日

呑気症(噛みしめ)と噛み合わせ

おなかの膨満感やげっぷやおならが出て、医療機関を受診するも「問題なし」と言われてうつ状態になり、頭痛や肩こりの症状も伴い、これを病気と思わず、内科や消化器科、歯科、整形外科、 外科、精神外科などをさまようドクターショッピングを繰り返す者がおります。
唾液を飲み込むとき、空気も一緒に飲み込む結果、空気が胃腸にたまり、げっぷやおならが増え、体に障害が表れる病気が「呑気症」なのです。
唾液を一回飲み込むと、2~4㏄の空気を同時に飲み込みます。消化管内のガスの6~7割は飲み込んだ空気で、食物から発生するガスは1割しかないと言われています。問題なのは、食事以外の時に無意識に行うかみしめなのです。
一般に安静にしているときは上下の歯は離れているが、噛みしめる様になると舌が上顎に張り付くため、のどの奥に唾液と空気がたまってきて、その溜まっていた唾液を飲み込む時、空気を飲み込んでしまうのです。
その結果、胃に空気が溜まってきて、それが逆流し、げっぷとなって出てきたり、胃に空気がたまると、胃の不快感や痛み、上腹部の膨満感を生じ、さらに空気が小腸を通過し大腸にたまるとおならとなって出てくるのです。
呑気症はストレスの多い人、神経症傾向の人、うつ状態の人がなりやすいと言われています。
不安や緊張から歯をかみしめる回数が多くなり、歯をよくかみしめるため、歯を噛み合わせたときに使う筋肉が緊張して顎やこめかみに痛みを生じ、さらに肩や首の痛みや、凝り、頭痛、腕のしびれ、耳鳴り、ふらつき感、目の痛み、疲れ目の症状が現れると考えられます。
胃や腸が飲み込んだ空気によって膨張し、息苦しさ、心臓の圧迫感、心臓の痛みが引き起こされることもあります。
精神状態が強ければ、抗うつ薬、抗不安薬などの薬物療法やカウンセリングが必要なのです。
特にかみしめが多い人には、マウスピースを装着し、舌が上顎につきにくくすることで症状の改善と言われています。
私が思うに、噛み合わせが狂い、又は低くなることに関係していると考えられます。
そこでマウスピースを用いることで、リラクゼーションが起こり、下顎の位置が変わり、高くなることにより口腔内の容積が拡大することで舌の働きも変わり、症状の変化が起こると考えます。

次回は、エヘン虫と噛み合わせについてです。

投稿者:池上 孝