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歯の噛み合わせ

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2012年12月27日

池上の診断法

噛み合せの決定的な診断法はありません。症状の緩和の指標の選択肢は多ければ多いほどよく、私なりに取り入れた診断法であって、初診時の症状とスプリント装着時の症状の変化を比較することで診断の参考にしています。

①健康調査質問表

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全身症状を30項目の症状を自己点数を記入してもらい、合計点数で評価する。

②頭痛の問診表(杏林大学医学部神経内科)
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頭痛の症状を点数化して、プラスが多いほど緊張型頭痛、マイナスが多いほど片頭痛と考えられます。
点数がプラス2~マイナス2の場合は、危険な頭痛の可能性があり、精密検査を要します。

③逆流性食道炎の問診表
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④Oーリングテスト
筋トーヌスを利用した生体センサーテスト。左手の人差し指で症状のある臓器代表点を刺激しておいて、右手の第一指(親指)と第二指(人差し指)で輪(Oーリング)を作り、持続的に力を入れさせて、検者がこの輪を開く力の強弱でその症状に対する噛み合わせの高さを決定。
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のどに症状のある症例では臓器代表点として、天突を刺激します。

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顎関節部の症状のある点を刺激します。

⑤ノイロメトリー
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手と足にある十二経絡の原穴で皮膚電気抵抗値を測定して自律神経の乱れを検査。

⑥池上の全身圧痛点
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皮膚上を圧診して圧痛点における深部の知覚を検査し、少し痛いは1、痛いは2、すごく痛いだと3と、三段階で評価して、対応する器官の痛変の様相を測定しようとするもの。

⑦ゾーンクイック
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涙液量を検査するもので、下眼瞼の結膜嚢内に検査糸をはさみ、15秒間検査するもので、5mm以下は陽性、10mm以下は擬陽性として、評価とします。

⑧左右の体重計測
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左右の体重で傾きの検査。

⑨重心動揺検査
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重心が前後左右どの位置にあるかの、平衛機能検査。

⑩握力計
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前腕屈筋群の最大筋力を用いて、握力を測定する。筋の力、神経の機能を検する。日本人の20代位の男子では、右50kg左42kg、女子では右32kg左30kg前後。疲労、噛み合わせ、その他の原因で低下する。

⑪背筋計
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背部、腰部の最大筋力を測定。

(握力計、背筋計)
筋力は体力を精成する重要な要素の一つで、身体の他の筋力との相関関係が高いことから、全身の筋力の程度を知る指標と考え、握力計・背筋計を取り入れています。

⑫スピロメーター

肺の病気を評価するため、肺がどのくらいの量の空気を吸い込めるか、どのくらいの速さで吐き出すことが出来るのかを調べる検査です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の早期診断、喘息の確定診断、間質性肺炎などの拘束性換気障害、「息が切れる」という訴えの、鑑別診断に用います。

⑬筋硬度計(軟部組織の硬度計)

筋肉の硬さを調べる機機械。

投稿者:池上 孝

2012年12月26日

噛み合わせ診断の為のi-SPLINT(池上式スプリント)について

歯科医は顎関節症に対して通常「スプリント」と言われるマウスピースを用いていますが、ほとんどのケースで顎関節部を中心とした症状のみを、診ています。
一歩下がって全身をみてみると、随伴症状と思われる症状で苦しんでいる人が多く見受けられ、顎関節症の改善が全身症状の改善にもつながることは余り知られていません。全身症状に対して歯科医だけで対応するには限度があり、医科と連携を取りながら咬合治療を行うのが理想的です。

①噛み合わせ診断の為のi-SPLINT(池上式スプリント)の作り方
i-SPLINT(池上式スプリント)作製法は、O‐リングテストで咬合高径を決定後、口腔内で上顎歯列面に直接、即重レジンを介在させ、中切歯の切端基準を口唇ラインより1.5㎜前後見える位に設定して、上顎スプリント作製後、下顎スプリントを作製する。
挙上量が多すぎる場合、下顎のみで挙上すると、舌背よりスプリントが高くなりすぎて、舌運動、発語運動の妨げになる為に、2-スプリントを用います。
なお、咬合平面はフラットにすると下顎が前後、左右に動きやすくなり、顎の運動が拡大することで、血流が改善され、症状の緩和につながります。
i-SPLINT(池上式スプリント)は審美性・舌の違和感・発音等を考慮して全被覆形で歯頚部に沿って、舌面、頬面を薄く形成すると、口腔の違和感も少なくて、装着しやすいものです。

②スプリントの調整法
スプリントの装着は、長期間、使用し続けるとまれに顎位がもとに戻らなくなり、噛めなくなることもあるので、短期間で診断する為に、食事時以外は常に装着してもらう。
調整は、患者自身の左右の高さの違いを感じたところを削合して、下顎が前後、左右的に何の抵抗もなく自由に動く様に調整を繰り返し、症状が緩和、軽減するまで微調整を繰り返します。

池上の診断法を用いて術前、術後のデータを比較して、まず、i-SPLINTを用いてまず私が診断をして、その後スプリントを外して、元の来院時の噛み合わせに戻すことにより、患者自身の全身の症状の改善の違いをを基に、歯の噛み合わせ治療が自分にとって絶対に必要である事を体感して、自分自身で診断をつけて、初めて咬合治療に移行するものです。

①i-SPLINT(池上式スプリント)

②スプリントの調整法

 

投稿者:池上 孝