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歯の噛み合わせ

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2009年12月07日

原因不明の症状(不定愁訴)と顎関節症

原因不明の不定愁訴、顎関節症と言われ悩んでいる人は多いと思います。
噛み合わせの顎の位置が不安定で定まらず、顎の筋肉にも異常を感じて不定愁訴を訴えて、何度も受診してもよくならなくて、噛合調整と称して歯を削られてかえって悪化しているケースもあるかと思います。
噛み合わせ治療により、顎の症状はもちろんのこと、姿勢が良くなり、不定愁訴の改善を見ることを体感してみてください。
全身を診ないで、口の中の治療だけで顎関節症の治療は考えられないと思うのは私だけでしょうか?
実際に症状が改善したという事実があってもエビデンスがないと医療従事者は言います。
又、エビデンスを重視するあまりに、視野が狭くなり、また全身を見過ごされていることも多分に考えられます。
広い知識を身に付けるために、これからは他の分野の医療従事者との連携がは避けて通れません。
これからは、症状だけをみるのではなく、症状が出るにいたった原因をと経過を追求していくために
時間を割いてでも患者の思いを対談を通じてよく理解しあい、答えを見つけ出すことも治癒へと繫がる重要なプロセスでしょう。

次回は違和感と噛み合わせについてです。

投稿者:池上 孝

2008年12月15日

顎関節症の原因

顎の役割は、咀嚼、燕下、発語です。
咀嚼のしかたは頚椎をはじめとして、骨格系に大きく影響を及ぼしていると考えられます。
人は歯を抜いたり、長い間噛むことで、歯がすり減ったり、歯科治療の遅れにより歯列不正が起こったり、左右どちらかで噛む「噛みぐせ」は噛む側に負担が掛かり、咀嚼筋や顎関節に障害を及ぼします。
以上のことが原因で顎の位置異常が起こり、咀嚼や発語のなどの機能異常を生じ、下顎頭や咀嚼筋の異常運動を引き起こすことで、噛み合わせの崩壊が起こり顎関節症へとつながっていきます。
一方病的な機能であるブラキシズム。すなわち、くいしばり、歯ぎしり、噛みしめ(クレンチング)による顎の異常運動により、顎関節や咀嚼筋に障害が起きて、顎関節症につながっていきます。
すなわち、噛み合せの崩壊や不定咬合から起こる顎の位置異常により全身症状が起こっていると考えられます。
噛み合せ異常から起こる全身症状の1つが、顎関節症と考えるのが妥当と考えます。
しかし、顎関節症にも咀嚼筋に何の異常のない顎関節症もかなり認められています。
それは子供の頃からの食生活で、最近ファーストフードなどの柔らかい食べ物は、噛む力も弱く、噛む回数も少なくてすむために、筋肉も衰え、その結果として顎を始め、骨格、筋肉にも悪影響を及ぼしているものと考えられます。

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100年後の顔

投稿者:池上 孝

2008年11月30日

顎関節症とは

顎関節部や関節周囲の頬部(こめかみ)が口の開閉時や物を噛む時に、あごが痛い、あごで音がする、口が開きにくい、などの症状がある病気を顎関節症といいます。
正常人では口を大きく開けると、指三本分(40~50cm)位開きますが、顎関節症ではそれ以下しか口が開かず、顎を動かすと関節部で「カクカク」「ジャリジャリ」「ミシミシ」と音がして、噛み合せ時に違和感を感じます。
軽い症状のものを含めると、2人に1人は何らかの顎の異常を認めているとも言われています。
必ず悪化すると云うものではなくて、自然に治療するものもあり、口が完全に閉じられなくなることもあります。
症状も顎関節部にとどまらず、全身の症状にも及び、精神的、肉体的にも大きく影響を与えて、日常生活にも支障を来して苦しんでいる患者さんもいます。
20~30代の女性を中心に、この10数年で10倍以上増加との報告もあります。
それは女性の方が、健康に対する認識が高い事と、男性に比べて骨格、靭帯が弱く、筋肉の緊張やストレスに対しても感受性が高く、痛みに対して敏感に反応して、女性ホルモンにも関係があることなどが考えられます。
近年患者が増加していることは、若者層の食生活の欧米化や生活習慣などにも関係があると考えられます。

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投稿者:池上 孝

2007年08月07日

慢性頭痛と顎関節症

日本人の3人に1人は「頭痛持ち」で、およそ3000万人が慢性頭痛に悩んでいると言われています。
頭痛には、何らかの病気に伴って起こる症状と、頭痛だけの症状があります。
命にかかわる危険性の高い頭痛であれば、頭痛外来のある病院か、神経内科、神経外科で見つけてもらえます。
一方、検査の結果、「異常ナシ」の場合は、鎮痛薬を手放せない人も多いかと思います。
その症状は首筋や肩のコリ、顎関節症を伴い、痛みはいつまでも続き、若い人から高齢者にみられ、筋肉の緊張や収縮が原因なのです。
薬物療法が有効ですが、できれば薬から解放されたいですね。
私も咬合治療後に頭痛から解放された患者さんは結構多く経験しております。
頭痛について、日頃から悩んだり、不安を感じている人は、一度「歯の噛み合わせ」を視野に入れられてはいかがでしょうか?

投稿者:池上 孝

2007年07月19日

顎関節症とドライアイ、ドライマウスの症例

前回に引き続き、顎関節症についてお話したいと思います。
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某病院にて、10年前、顎関節症治療を受けて、痛みは緩和されたが、口は開きにくく、
歯自体は健全歯ですが、前歯が上と下で咬み合ってない開口の状態(写真左)の為に、
咬むことも不自由で、悩み続けて来院されました。
5ミリの高くしたスプリントで調整後、咬合治療で口も大きく開き、咬みあわせも良くなり、
涙や唾液が増加した結果、ドライアイ、ドライマウスの緩和と、くせ毛がなくなり、首・肩こり、不眠、便通の改善を見た症例です。
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写真の線を見て下さい。オレンジ色の線が、頭のてっぺんから足の間を繋げた線です。
どれだけ傾いているか分かるように、ピンク色の線が、バックにあるマス目状ロールカーテンの上下の線をつなげてみました。
治療前の写真を見て下さい。
線が傾いているのがよくわかりますね。
その為、重心がとれないので、足もこんなに開いてないと立ってられないのです。

10年前に彼女が行っていた病院では、歯を削って低くする治療でしたが、
当院では、歯の上へ、人工的にその人に合った高さのかぶせものをのせ、高くする治療で、良好な結果になったと思います。

次回は、この削ったり、人工的にかぶせものをのせたりする治療法(咬合治療)について、お話したいと思います。


投稿者:池上 孝

2007年07月14日

顎関節症と精神不安定の症例

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半年前にたった1本歯を治療してから、体調が悪くなり、約1ヶ月間仕事も休職したのにもかかわらず、内科的検査結果では、異常ナシと診断されましたが、疲れやすく、左半身の頭から手足の先までのしびれ、目のショボショボ感や、鼻閉、耳鳴り、不眠、胃弱、便秘、生理痛、立ちくらみ、そのせいで、常にイライラしている状態がずっと続いていたそうです。
咬合治療で、3ミリのスプリントで調整後、上記の症状の緩和、消失され、元気を取り戻されました。
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写真を見て下さい。
正面観では、治療前の写真で右足を軸とし、左足はしびれている為、添えている立ち方になっているのがわかりますか?
また、側面観では、頭位前傾になっていますね。
咬合治療により、身体の歪みが矯正されたことで、自律神経、体液の循環がよくなり、免疫力、ホルモンバランスが整った為と考えられます。

久しぶりに会った友人に、「顔が優しくなった」といわれ、また髪にツヤが出てきたと感じ、年に3~4回悩んでいた膀胱炎から解放されたそうです。
現在は心身共に健康で、一児の母として元気に生活されています。

投稿者:池上 孝