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歯の噛み合わせ

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2009年03月30日

噛む事は第三の心臓

心臓は5つあると言われています。
第一の心臓は全身に新たらしい栄養豊富な血液を送り出し、又戻ってくる、循環する巨大なポンプの役を果たしています。
第2の心臓は横隔膜を言い、
第4の心臓は足の筋肉を言い、
第5の心臓は手の筋肉を言います。
第2の心臓は腹、手、足を動かすことで汚れた血液を、バックさせるそれぞれのポンプの役を果たしています。
では、第3の心臓とは、こめかみから側頭部のまわりは海線静脈洞といって、血液を貯めておく洞穴のような場所があり、スポンジのたわしみたいな組織で、噛む事によって脳の血液がここに流れ込みます。
それと同時に、下あごの関節の周りの内側に翼突筋静脈叢という血液貯留庫にたまっている血液が、噛む事で下に引っ張られる為にかいだされ、ポンプの役割を果たしているのです。
こうして脳をめぐって生きてきた古い血液が脳へ送り出され、それと同時に新しい血液が脳へ送り込まれることになるのです。
しっかりとよく噛むことは、心臓の役割を果たしていて脳の血のめぐりをよくし、ボケを防ぐことにもなるのです。
よく噛むお年寄りにぼけは少なく、元気な人が多いことを知っていますか?

次回は「鼻閉(鼻づまり)と噛み合わせ」についてです。

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投稿者:池上 孝

2009年03月23日

噛む効用

年をとって噛む力が弱くなったり、歯がなくなったりすると、骨は逆に虚弱になります。
また、歯がなくなると、唇の周辺が奥の方へ引っ込むので、げっそりとした感じになるし、何よりもそれによって容貌が一変してしまいます。
骨折や他の病気で老人病院に入院して、口から入れ歯を外されたり、入れ歯がないが為に、自分で箸を持って口から食事が出来なくなったり、点滴栄養補給になると、食べる意欲もベッドに起き上がる意欲もなくなり、寝たきり状態になってしまいます。
口からの刺激がなくなり、脳の特に前頭葉の血流が低下して、前頭葉の機態の衰えが老化の精神活動意欲をなくすのです。
「飲み込んで、咽に詰まらせては危ない」と言われ、入れ歯を外され、食事を口から通すことを止めさせられ、点滴で栄養を補給をされ、その結果たちまち寝たきりになる。
咀嚼が人間の健全な生命の維持にとって不可欠なものである。
歯の噛み合わせは、上顎と下顎との協和で決定。
歯が抜けたまま放置、歯が摩耗すると歯の噛み合わせは深い位置で行われる。
そのため、上顎である頭が歯の噛み合わせの低い方に倒れる。
当然首(頚椎)に大きな力が作用する。
頭が前に倒れると、背骨の上に正しく頭を載せることが困難になり不良姿勢を発現する。
頭の位置が前に倒れたり、左右に傾くと(片側が深く噛みこんだ場合)頚椎や脊髄が変形し、肩こり、腰痛、自律神経失調症をはじめ、さまざまな症状を訴えるようになる。
歯の噛み合わせは、咀嚼や発音、さらに頭を支える重要な役割を持っている。
頭の位置の変化から、歯の噛み合わせは首(頚椎)を介し、姿勢と関係する。
咀嚼筋は左と右で長さの違いが生じて、全身的に短くなり、頭を傾けた不良姿勢が誕生します。
だから、いくら正しい姿勢を保つように努力しても、身体の筋肉のバランスがとれず、不良姿勢は改善されない。
年のせいだとか、クセと思っていたことが、歯の噛み合わせと深く関係している。

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次回は「噛む事は第三の心臓」についてです

投稿者:池上 孝

2009年03月17日

テレビ放送

2月21日(土)OHKスーパーニュースSPAで、約10分間、医科と歯科の連携で「歯の噛み合わせ」が放送されましたが、反響が大きかったらしくて、2月24日(火)に再放送されました。
やはり私が思っていた以上に、検査の結果異常もなくて、もがき苦しんでいる人々が多かったことに驚きを感じました。
その人々を一人でも多く手助けできる様に頑張ることが私に課せられた使命だと思いました。

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↑画像クリックで放送内容を見ることができます^^

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投稿者:池上 孝

2009年03月16日

「かむ」事の重要性

食べ物を体内に取り込む際の「かむ」という動作と健康との関わりについて考えてみます。
咀嚼とは、食べ物を歯で噛み砕き、唾液を混ぜて飲みこみやすい、大きさの塊にして、下あごや、舌が連動することです。
咀嚼の神経回路は呼吸や姿勢等、血液循環と同様脳幹にあり、生命維持に重要であります。
現代人の平均的な咀嚼回数は戦前に比べてファーストフードに象徴される軟らかい食べ物の普及で、
約6割も減っていると同時に唾液の分泌も減少しているのです。
唾液には糖分を分解するアミラーゼ等の消化酵素が含まれてます。
その他に歯の汚れの除去や、粘膜の傷の修復、歯の補強、抗菌作用や免疫強化、ウィルスを直接攻撃してくれる免疫細胞を増やす作用、毒消し効果もあります。
日常の食べ物には栄養素だけでなく、微量な発がん性物質、活性酵素を含むものが多いのですが、わずか30秒間唾液に侵されるベだけで、リオキシダーゼなどの酵素により毒性が消えて、ガンや老化を防ぐと言われています。

早食いと肥満
大人も子供も早食いの人、また、よく噛まない人ほど肥満の傾向が強く、夜間のおやつ、遅い夕食など「いつ食べるか」と肥満との明確な関連はみられず、「いかに食べるか」が重要です。
「多く噛む人」の特徴は、食べる時間が長い一方、食べる量は少ない様です。
これは食べ物をよく噛むほど、脳の満腹中枢が刺激されて、食欲が抑えられます。「早食いの人」は、満腹感を感じる前に大量に食べてしまいがちになると言われています。
血糖値を抑えるインスリン分泌量も年齢とともに衰えると言われますが、多咀嚼の人は、上昇が穏やかで糖尿病を予防し、健康長寿につながるそうです。


脳の活性
認知機能が正常者の歯の平均本数が14.9本に対して、経度の認知障害の疑いがある者は、13.2本、認知症の疑いがある者は9.4本と少なく、咀嚼力の低下が認知機能に影響を与えている可能性があります。
歯やあご、唇、舌などの口周辺の機能に関連している、大脳皮質の面積は全体の4割近くを占めており、噛むことが脳に及ぼす影響は、硬いものを嚙む程、脳の血流量は多くなり、歯ごたえのあるものを食べることが、脳の活性化につながると言われています。

高齢者の転倒予防
年2回以上転倒したグループでは、奥歯を失い、噛めない人が66%で、転倒が1回以下のグループでは22%と少なかったが、奥歯がない人でも、入れ歯で噛めるようにすると、転倒は減った。
噛み合わせが戻れば、転倒しそうになった時にふんばりが利き、バランスが保てるて、噛むことで首回りが固定されて、けがを防ぐほか、より大きな力を発揮できると言われています。

日本歯科大学
小林義典、菊谷武より

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次回は「噛む効用」についてです。


投稿者:池上 孝

2009年03月09日

ドクターショッピングと医科歯科連携

頭が重い、動悸がする、息苦しい、めまい、耳鳴り、がする等、はっきりした身体症状があるのに、診察を受け、検査の結果、原因を医学的に証明が出来なくて「異常なし」との診断されて、そんなはずはないと、幾つもの病院を渡り歩く、ドクターショッピングを行っている人達がいかに多いことでしょう。
それは、まさに医療の高度化、細分化がもたらした 産物ではないでしょうか。
医師は患者の訴えや、検査結果をもとに病気と診断しますが、患者自身が病気だと自覚していなくても病気を診断することもあるかも知れません。
患者にすれば、現実に自覚症状があるのに、その原因がどこにあるのか特定出来ないため、病気でない病気とか、病気の前兆で片付けたり、病気の診断基準に合わないと「気の持ち方」「気のせい」
又、複数の症状があって検査をしても病気としての決定的な証拠が見つからなければ、これらを「~症候群」として、とりあえず、ひとまとめにすることもあるでしょう。
患者にしてみれば、とにかく、じっとしていられなくて、マッサージ、鍼灸へ通ってみても、良好なのは治療を受けて2~3日であり、それを過ぎるとまた、症状がぶり返す事が多いですね。
それは局所の改善であり、全身の改善ではなかったのです。
そこで一歩下がって「全身を見る」。それがまさに「噛み合わせ」ではないでしょうか?
一つの選択肢として考えてみてはいかがですか。
医師は自分自身の専門領域にこだわり、患者の身体症状の原因が、他領域にあることに気付きにくく、一般的に医科は、歯科領域のことについて、歯科は医科領域について十分に理解しているとはいえないのが現実だと思います。
医師と歯科の両方の領域にまたがる疾患に対して、これからは医師歯科連携することにより、もがき苦しみ、わらをもつかみたくてドクターショッピングを繰り返している人々を助けることも可能ではないでしょうか。
次回は「かむ」事の重要性についてです。

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投稿者:池上 孝

2009年03月02日

ドライマウス

ドライマウス人口は、800万人と推定され、口腔乾燥症とも言われ、口の中や喉の渇きを訴えます。
現代人に多いストレス、不規則な食生活,
薬物の副作用が原因と言われています。
軽度では、口の中のネバネバ感、歯垢や歯苔の増加、それに伴った口臭、虫歯も現れます。
重度では、強い口臭、舌表面のひび割れ、更に進行すれば、「舌痛症」を訴え、摂食障害、発音障害も現れます。

原因としては、現代の食生活での、ファーストフードや軟らかい食事のため、咬む回数の減少により、唾液の分泌が少なくなったり、ストレスや緊張で交感神経が刺激され、唾液分泌が抑制されたり、薬物の副作用で唾液の分泌の低下、加齢による口や顎の筋力の低下や、萎縮がおこり、唾液の分泌量が低下したと考えられます。
又、鼻炎などの鼻疾患や口呼吸をすれば、唾液は蒸発して口が渇く原因にもなります。

現在の治療法としては、生活指導や対症療法が中心で、口の中の粘膜保護のために保湿力の高い洗口液、保湿ジェル、スプレーによる噴霧等の症状に応じて処方、投与が行われています。
唾液の働きは唾液中の酵素アミラーゼがデンプンをマルトースに分解する消化作用。
歯に付着したプラークや食べ物のかすを洗い流す自浄作用。病原微生物に作用し、抵抗する抗菌作用。
ムチンにより粘膜を保護する保護作用。
口の中のPHを一定に保ち、細菌の繁殖を抑える緩衝作用。
歯の表面を唾液中のアパタイトで覆い虫歯を防ぐ再石灰化等、重要な働きをしているのです。
唾液も涙液も、神が与えてくれた特効薬なのですが、加齢とともに減少するというのが現在の世界の常識です。
噛み合わせ治療による唾液の増加を自分自身で体感していただき、ぜひ治療法の1つに考えてはみてはいかがでしょうか。
次回は、ベーチェットについて予定しています。
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投稿者:池上 孝