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池上歯科医院
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歯の噛み合わせ

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2010年08月30日

第23回 健康なんでも相談会

「健康なんでも相談会」が決まりました。
本年も頑張って終日(11:00~15:00まで)参加しております。
顎関節症、歯の噛み合わせ、総入れ歯でお悩みの方は、どうぞお気軽にお声をかけてみて下さい。

池上 孝

投稿者:池上 孝

2010年08月30日

健康である理想の噛み合わせ

2007年6月5日第一回目のブログを開設し、毎週月曜日に更新することとしてして、早や3年が過ぎ、今回200回を迎えました。
これからは毎週の更新ではなく、不定期更新となりますがよろしくお願いします。
疑問等ありましたら、私のわかる範囲内ではありますがお答えしようと思っていますので、お気軽にお問い合わせください。

噛み合わせ治療は大学でも教科にもなく、もちろん教科書もありません。
噛み合わせに興味を持ち、研究を重ねて平成元年から歯の噛み合わせ治療を中心にやろうと決心して、その間出逢いのあった患者さんで結果の出た人々に支えられて今日に至っております。
まだまだ未知の世界ですが、私の先生は結果の出た患者さんなのです。
今までに私が患者さんより教えられた病気と噛み合わせについて述べてみます。

理想の噛み合わせは上顎面と下顎面がパラレル(平行)であるということ。
これはアスリートの人々がほとんどこの理想的な噛み合わせなのです。
だから人間の健康、運動能力は噛み合わせによって左右されていると云っても言い過ぎではないと思います。
人間も年と共に自然現象で歯も擦り減り、又、歯の治療(抜歯も含めて)等により、上下間の高さを失って低く低くなりますが、これら全て年のせいで片付けられて、低くなったものを高くするという考えはまだ浸透していません。
本当は下の顎は前方に出たがっているのですが、低くなり無理やり後方に押しやられてその結果まで悪くなります。
そこでスプリントを用いて一時的に噛み合わせを挙上して、下顎が前後左右どこにでも動けるようにしてやると、下顎はほとんど前方に出てきて、アスリートの人と同じ噛み合わせになってきます。
挙上されることで下顎が前方に移動して、頭位が変わり、姿勢が良くなるし、脳血流にもよい影響を与えて免疫系を含めて身体にも好影響を与える事がわかってきたのです。
下顎は頭のバランサーの役目をしていて、噛み合わせにより頭の位置が決まるのです。
逆に噛み合わせが悪ければ、頭のバランスを狂わせて、姿勢も悪くなり、脳血流も悪くなり、身体的にも悪影響を及ぼしているのです。

次回は改善された症状についてです。

投稿者:池上 孝

2010年08月23日

誤嚥性肺炎と歯科

日本人の死亡原因の三大疾病であるガン、心疾患、脳血管疾患に次いで肺炎があります。
64歳以上の死亡率が96%と高く、90%異常は高齢の人です。
高齢者の肺炎は、口の中の唾液、たん、食べ物が気管に入り込み(誤嚥)、口の中の細菌が肺まで到達し、炎症を起こします。
高齢者の肺炎は、夜つくられると言われています。健康な老人であれば夜ぐっすり寝ていても飲み込む動作はあまり低下しませんが、脳血管障害のある人や向精神薬を服用している人は、熟睡しているときに不顕性誤嚥(胃液が肺に入る)を起こすことがあります。
食べ物や唾液が食道でなく、誤って気管に入ってしまうことを誤嚥といいます。
通常食べ物がのどに入ると反射的に気管は塞がれますが、老化によってこの反射が衰えると、気管が塞がれないために、唾液や食べ物が気管に入りこみ、肺に入って食べ物や唾液の細菌が肺炎を引き起こします。これが誤嚥性肺炎です。
飲み物や食べ物を飲み込む動作を嚥下といい、普通食道を通って胃に運ばれます。
食道と気管は隣り合わせで、気管の入り口が大きく開いており、このままでは飲み物、食べ物は気管に入ってしまいます。
それを防ぐために、喉頭蓋という軟骨がフタの役目をして、嚥下の動作により気管の入り口をふさぐのです。
健常者でも誤嚥はします。咳やむせにより気管から出します。仮に口の中に細菌が気管や肺に入り込んでも、体力や抵抗力、免疫力、により細菌を駆除するため、生活上さほど影響はありませんが、高齢者や脳疾患などの為、嚥下機能低下がある人はうまく飲み込めず、喉頭蓋の働きが低下し、誤嚥した時の咳やむせが鈍くなり、気管へ誤嚥します。誤嚥により口の中の細菌が気管や肺に入り、体力、抵抗力、免疫力の低下により、細菌を駆除できず、肺炎にかかる危険度が増えます。


口腔ケアの必要性
歯磨きや入れ歯の清掃等の、手入れを行っていなかったり不十分の場合、口の中の細菌が繁殖を続けています。口の中や入れ歯を綺麗にすることで細菌を減らし、誤嚥性肺炎のリスクを下げます。
また、歯のある高齢者の多くが、歯周病にかかっていて、歯周病は口の中の細菌が原因で起こっている、歯肉の病気ですが、全身にも悪影響を及ぼしているのです。
歯周病の治療も予防には大切なのです。

以上は現在一般的な考え方なのですが、咬合治療により唾液が増量し、口腔内の容積は広がり、舌の運動域も広がることにより、誤嚥性肺炎の予防にも繋がる可能性がある事を知って頂きたい。

2007年8月6日のブログをどうぞ。

今回の記事で祝ブログ200回です!
次回は「噛み合わせと病気との関係について、私の考え」

投稿者:池上 孝

2010年08月16日

健康長寿と噛み合わせ

長寿
現在、100才以上の人は40,399人と40,000人を突破しております。
1940年代の平均寿命は50才前後で、100才以上の人は97人で、全人口あたり8000万人に一人の割合でした。
1981年では1,000人を越え、1998年には10,000人、2005年では25,000人を越えて5,000人に1人の割合になり、男女比では、男性13.5%で、女性86.5%で全世界共通です。
地域分布では、九州、中国、四国と医療費同様に西高東低ですが、4割は寝たきりで、介助なしで自力での日常生活を送れる人は100才以上で、男性3割、女性4割です。
100才以上の長生きの特徴は、男性はマイペースで社交的、面倒見が良くて、女性はマイペースで独立独歩で神経質の面もあるが楽天的である。
生活習慣病にかかっている人は少なく、糖尿病はごくまれです。
100才への生きがいの条件としては、タバコは10人に1人やめた人が多く、男女8割が日本酒1合弱で、ほぼ毎日が4割、70~80才頃5割が散歩をして4割でほぼ毎日行っています。
長寿の心掛けベスト5は①物事にこだわらない ②食事に気をつける ③規則正しい生活 ④睡眠休養を十分とる ⑤適当に運動する そうです。
私が思うに、健康長寿を保っている人の噛み合わせが良い為に、年以上に若々しく姿勢も良いと想像がつきます。

次回は、誤嚥性肺炎と歯科についてです。

投稿者:池上 孝

2010年08月09日

歯の本数と栄養、肺炎、大腿骨骨折との関係について

(全国の歯科医師21,149人の1/3の歯科医師からの調査結果)

歯が少ない人ほど生活習慣病予防に重要なカロチン、ビタミンC、食物繊維の摂取量が減って、逆に炭水化物の摂取量が増加しています。
一般に歯の状態が悪いと十分な食事が取りにくい為に栄養のバランスが崩れますが、このデータの対象者が歯科医の為一応適切な治療が施されて咬合も回復されていると考えられます。
肺炎は歯の本数と密接な関係があると言われています。
自分の歯が半分以上失う頃から肺炎で亡くなる危険性は3倍以上で、全部失うと4倍以上に増えると言われていて、これには口腔内細菌が関係していると考えられています。
又、大腿骨の頚部骨折(太ももの付け根の骨折)の危険性が、歯を半部以上失うと約5倍で、全部失うと約6倍と高くなり、特に60歳以上では9倍以上と非常に高くなっています。
死を全体で見ても、歯を多く失っていた人ほど危険性が高い事から、多くの歯が残っている事は長寿のパロメーターと考えられます。
(名古屋大学 准教授 若井健志より)

この事からだけでも、歯がいかに大切であるかが分かると思います。
ただ単に噛めるだけでなく、バランスの取れた噛み合わせを考えたならば、より一層健康に近づくのではと思います。

次回は健康長寿と噛み合わせについてです。

投稿者:池上 孝

2010年08月02日

姿勢と病気と噛み合わせ

正しい姿勢を維持することは、健康の三大要素である、快食、快眠、快便が正常に機能して肉体的、精神的にも良い影響を及ぼしているのです。
正しい姿勢は、二本足で重い頭を支えて効率的で無理のない動きが出来る様な左右対称の形の筋、骨格系を維持しています。
姿勢が悪くなると、筋、骨格系が傾き、曲がり、ねじれ等で、左右非対称に変形して快食、快眠、快便が不安定になり肉体的、精神的にも悪影響を及ぼします。
例えば、手の筋肉の働きが左右対称性を失うと、上半身が傾いたり、曲がったり、変形して姿勢は悪くなります。その結果、手だけでなく首、肩、背中、腰、足に症状が現れ、慢性的な体調不良で病院を訪れても、検査結果で異常は認められず病気とは特定できずに、~症候群という診断名のもと、対症療法で対応されています。それだけでは不安で、ドクターショッピングを繰り返しているのが現状ですね。
あるいは、姿勢が悪いから姿勢を正しなさいと云われますが、頭の位置が変わらない限り一時的に姿勢を正しても、それを維持するのは不可能で姿勢はまた元の悪い姿勢に戻ります。
それは、姿勢は頭の位置によって決まり、頭の位置は歯の噛み合わせによって決まるのです。
人間の歯も長年使ったり歯を抜くことで、噛み合わせの上下の間隔が狭まり、下の顎は後方へ引け、頭は前に傾き、前傾姿勢になりますが、これも、年のせいで片付けられています。
一時的に歯の噛み合わせ治療の為に噛み合わせを変える事で、頭の位置は変わり、姿勢も変わり、全身症状も緩和され、精神的、肉体的にも良い結果が出るのです。

次回は、歯の本数と栄養、肺炎、大腿骨骨折との関係についてです。

投稿者:池上 孝