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歯の噛み合わせ

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2009年10月26日

夜間の目覚めの今と昔

自然で理想的な眠りとは、太陽が沈むとともに自然な眠気を感じて、寝床についてぐっすりと眠り、日の出とともに少しずつ目が覚めて、一晩の休息感とともに朝を迎えることですね。
ところが時間に追われている現代社会では、こうした眠りが出来なくなっていますね。
昔の人の眠りは、夜から朝まで一気にひと固まりで眠るものではなく、日が没すると共に人々は最初の晩の眠りに就き、夜中になると一度目覚めて闇の中で1~2時間過ごして、再び朝にかけて眠りに就き、夢を見てまどろんだそうです。
夜から朝まで目覚めることなく、ぐっすり眠るという考え方は、昼間の労働効率が求められたと同時に、夜の睡眠に対しても、少ない時間で、しっかりと昼の疲れをとるという考え方が広まったからだそうです。
これが現代の眠りに対する考え方で、こうして現代人は夜中の目覚め時間を忘れて神秘的な闇との出会いによって保証されていた先祖代々の営み、自然と人間の絆を顧みる機会を知ったそうです。

(日本医学部精神医学系 内山 真教授より引用)

次回は、『「眠り」も生活習慣病?そのⅠ』です。

投稿者:池上 孝

2009年10月19日

(Behcet't disease)

ベーチェット病とは、口腔粘膜のアフター性潰傷外陰部潰傷皮膚症状、眼症状の4つの症状を 症状とする、慢性再発性の全身性炎症性疾患です。特定疾患です。
日本では北海道、東北に多く、北高南低の分布を示し、平成19年3月末現在で16,638人です。
発症にはほとんど性差はないが、男性の方が重傷化しやすく、眼病変も男性に多く、特に若年発症の場合は、重症化し失明に至る 例もみられます。
発病年齢は、檀上とも20~40歳に多く、30歳前半にピークを示します。
この病気んお原因は現在も不明で、遺伝環境の多方が関与していると考えられます。

臨床症状の4症状
・口腔粘膜の再発性アフター性潰傷
初期症状として、口、唇、頬粘膜、舌、歯肉、口蓋粘膜に円形の境界鮮明な潰傷がほぼ必発です。(98%)繰り返して起こります。
・皮膚症状
下腿、前腕に結節性、紅斑様皮疹がみられ、病変部は紅くなり、皮下に硬結を触れ、痛みを伴います。
顔頚、胸部に「にきび」に似た皮疹ができ、皮疹は過敏になり、「かみそり負け」を起こしやすく、注射や採血で針を刺したあと、発赤、腫脹、小膿庖をつくる事があります。
・外陰部潰傷
男性では、陰嚢、陰茎、亀頭に、女性には大小陰唇、膣粘膜に有病性の潰傷が見られます。
・眼症状
前眼部病変として、虹彩、毛様体炎が起こり、眼通、充血、羞明、瞳孔不栓がみられ、後眼部病変として網膜絡膜炎をおこすと発作的に視力が低下し、障害が蓄積されついには、失明に至ることがあります。
又、副症状として、関節炎、血管病変、消化器病変、神経病変、副睾丸炎がみられます。

治療法は、病状や重症度に応じた対症法で対処されています。
眼症状や特殊病型が認められない時は、慢性的に症状を繰り返しますが、 良好です。
眼症状が認められる時で、眼底型の網膜ぶどう膜炎がある場合は、視力の予後は悪くて、2年後、視力の1以下になる率は40%といわれています。
特殊型ベーチェット病はいろいろな後遺症を残すことがあります。

次回は、夜間の眠りの今と昔についてです。

投稿者:池上 孝

2009年10月12日

膠原病

膠原病は、全般に共通する症状の1つとして、全身の関節の痛みが高頻度に見られることから、膠原病のほとんどは、リウマチ疾患で、自己免疫疾患とも呼ばれます。
膠原病とその関節疾患の多くは、原因不明で治療法のない特定疾患、いわゆる難病に指定されています。
血管および、結合組織に原因不明の急性、あるいは、慢性炎症をきたす、多臓器疾患で、1つの病気ではなく複数の病気が含められて、全身エリトマーデス慢性関節リウマチ、強皮症、結節性動脈炎症、皮膚筋炎、多発性節炎などがあり、シェーグレン症候群、ベーチェット病も含まれています。
共通症状として、37度を少し超える微熱で「疲れやすい」「体がだるい」等の症状を伴うことが多く、午前中に熱が出て、午後にが下がってしまうことが少しからずあります。
関節痛は1ヶ所に限らず、多くの関節に見られて、時として、体のあちこちと移り、動きますが、必ずしも関節炎を伴いません。
筋肉痛も関節痛なのか筋肉痛なのか、自分自身も区別することが出来なく、熱が出た時に、体のあちこちに出現します。
発疹は顔面、特に頬部、まぶたに多く、また指先にも現れますが、かゆみを感じることはまずありません。
リンパ腺の腫れは、色々な場所に出現し、触っても痛みはなく、比較的柔らかい。
レイノー現象(指先の血管が痙攣を起こして収縮する結果、指先が突発的に白く、あるいは紫色になる現象)は寒さによって誘発され、繰り返し起こるため、指先が細くなり、時には傷が出来やすくなって潰傷が出来ることがあります。
予後は死亡率が高く、重い障害も残り、治療によって誘発する、骨粗鬆症、日和見感染症、糖尿病、大腿骨頭壊死症、動脈硬化症、免疫抑制剤による感染症、悪性腫傷に対処する、有効な治療法が期待されます。
次回はベーチェット病について。

投稿者:池上 孝

2009年10月05日

味覚障害(味覚異常)と噛み合わせ

味の感じ方がおかしい、食べ物の味がわからないなどの味覚障害の人は、年間14万人位いると推定されています。
老化に伴い、味の感覚も減退するため、年代が上がるにつれて増えますが60歳代がピークで、3対2の割合で女に多くなっています。ただ40~50歳代の女性に軽症が多いと言われています。又味覚障害に合併して舌痛症を訴えている人もあります。
味を感じる仕組みは、我々の下の表面には「味蕾」と言われる味を感じるセンサーがあります。
味蕾は「味細胞が40~50個集まったもので、花の蕾のような形をしていて、味細胞の先には「微小毛」というアンテナの様なものがあって、唾液に溶け込んだ味の成分をとらえて、味の情報を神経を通って脳へ伝えています。
味細胞は常に新しい細胞に生まれ変わっており、そのサイクルは10日くらいと言われています。その時必要なものは「亜鉛」です。
亜鉛の刺激によって味細胞の再生が促されるのですが、亜鉛が不足すると味細胞の再生がうまくゆかないことが味覚障害の原因と言われています。
又加齢や薬の副作用によって唾液が不足することで口が渇き「舌炎」などを引き起こすと言われています。
舌を含めて口の中全体を覆っている粘膜には適度な湿り気は不可欠であり、その唾液が不足すると粘膜の中にある味蕾もダメージを受け味覚障害の原因とも言われています。
以上のことから、噛み合わせ治療により唾液が増加するとすれば治療法として選択肢の一つに考えてみて下さい。
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次回は膠原病についてです。

投稿者:池上 孝