2007年08月16日
涙目と歯の噛み合わせについて(鼻涙管閉塞症)
涙液は目が乾燥しないように、眼球表面に一定の涙液層をつくって分泌されていますが、この涙液の下水道に当たる涙道が正しく働かないと、悲しくもないのに涙がこぼれ落ちる「流涙」になり、常にハンカチが手放せなくなります。
更に涙道が閉塞すると、涙の流れがよどんで涙嚢内に(るいのうない)に炎症を起こし膿の様なものが逆流します。
治療法として、シリコンチューブを入れるか、涙液のバイパスを作る方法が行われています。
そのメカニズムはわかりませんが、咬合治療の結果として、涙目から解放された症例ですが、体の歪と流涙と関係があると考えられます。
この症例は右の涙目で初診時ゾーンクイックの結果※注)、右16㍉左13㍉で右眼の方が左眼に比べて多かったが、咬合治療後、右23㍉左24㍉と涙液の増加と共に左右のバランスが取れて涙目が治癒したそうです。(目尻の化粧がにじんでいる)
この症例は、左の涙目で、初診時涙液量右17㍉左32㍉と左眼の方が圧倒的に多かったが、咬合治療後、右21㍉左21㍉と涙液の増加と共に左右のバランスが取れて、涙目が治癒したそうです。(目尻が赤くはれている)
化粧(アイラインやマスカラ)がにじんでパンダ目になったり、常に涙を拭く為に、よく炎症を起こす方は、一度歯の噛み合わせを考えてみられてはいかがでしょうか?
※注) ゾーンクイック(涙液量検査)
涙液量を検査するもので、5㍉以下は乾燥症、10㍉以下は乾燥症の疑いとして診断できます。
投稿者:池上 孝