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歯の噛み合わせ

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2008年02月23日

深夜のドナーカードの対応

突然、夜中に病院から娘が危篤との電話を頂き、駆け付けたのですが、他界しました。
その後、彼女の部屋からドナーカードを発見した時は、すでに4時間を経過していましたが、私の頭の中では、角膜は助かるとの思いから、ドナーカードに記す電話は、「病院の名前と電話番号を…」という留守電だったのです。
即、救急病院に電話しても、時間が経過しているので、適用出来ないとのつれない返事でした。
親として、彼女の最後の願いを叶えてやりたいとの一心から、何とか病院を動かしたのです。適用検査に時間を費やして、OKが出るのに1時間を有し、やっと、医師による摘出にこぎつけ、何とか強引と思える方法で、彼女の遺志を達成出来ました。
親として、彼女の最後の最後にドナーカードを通して、多くの方々の協力により、この世の中に、彼女の身体の一部分が存在し続けながら、しかも、何人かの人が光を取り戻して頂けて、世の為、人の為、少しは役立てる事が出来た事に感謝致します。
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判断を委ねられている医師が、時間の経過で全ての臓器が一律に適用しないと、決めつけるのはどんなものでしょうか?
しかし、医者も人間です。しかも深夜での当直でもあり、少しでも身体を休めたいと明朝からの診察を控えていると言う、現在の医療制度にも、問題があり、日本の医療制度を根本から見直す時が来ていると思います。
また、ドナーカードの留守電でも、一個人からの申し出に対して、臨機応変に対応出来る様、考えてもらいたいです。

投稿者:池上 孝