2008年04月21日
セロトニンとうつと頭痛(PMS症候群)
嬉しい事があると、ドーパミンが増え、喜び、興奮します。
嫌な事が起きている時、ノルアドレナリンが増え、不快になります。
そんな心の高まりを鎮め「ホッと」落ち着かせて、安らぐ気持ちを作り出すのが「セロトニン」です。
セロトニンは分泌を増す事で、ノルアドレナリンの不快を抑えてくれます。
出過ぎているノルアドレナリンの量を減らす働きある為、ストレスが溜まっている時に、くつろいでいると、「あ゛~ッ」と強く癒されるのはセロトニンが増え、高まっていたノルアドレナリンが一気に減らされるためです。
又、セロトニンは出過ぎたドーパミンを減らす働きを持っています。
外国へ旅行した時に、起こる時差ボケ。これを治すのは、メラトニンと呼ばれるホルモンです。
実はメラトニンは、セロトニンから出来ています。
セロトニン不足、セロトニン神経がしっかりしている限りは、不安が不安として意識されず、恐怖も感じられない。
ところが、傷害されると、不安や恐怖を克服させるものがない。
この為、他人では考えられない様な、ちょっとした苦しみや失敗で、自殺したりする様になる。
感情にブレーキがかからず、快楽行為が止められなくなるのです。
セロトニンの原料は「トリプトファン」という必須アミノ酸です。
このトリプトファンがほうせん核に入らない限り、セロトニンは生まれません。
トリプトファンは人間の体内で作られないので、食物から摂るしかありません。
また、トリプトファンだけでは「セロトニン」にならず、必ず「ビタミンB6」が必要です。
トリプトファンは肉類に多く含まれており、しかも満腹感はセロトニンによって感じる為、
「お肉を摂らずにダイエットは…」は、実は間違いないのです。
セロトニン合成能は男性の約52%である。という指摘もあります。
セロトニンは頭痛、うつ(PMS)の患者さんに有効です。
又、噛み合わせ治療により、メラトニンが3倍に増えているとの報告もあります。私の患者さんで改善された人々もあって、噛み合わせとの関係はありそうですね。
投稿者:池上 孝