2008年05月12日
誤嚥性肺炎と噛み合わせ
人のノドの奥は空気が肺へ入る「気管」と、食物が胃へ入る「食道」に分かれています。
食物がノドの奥に入ると、脳からの指令で気管の入り口がふさがり、食道に入る様になっています。
それが歳を重ねるに従って、脳からの指令もうまく行われなくなり、食物や唾液に含まれている細菌や、また、睡眠時に胃液が食道から逆流して気管に入り、肺炎を起こすと言われています。
又、高齢になると歯がすり減ったり、抜ける事で上のアゴと下のアゴの高さ(距離)が低くなるにつれて、気道は狭くなり、口の中の容積も小さくなり、舌の動きも悪く、ロレツも廻りにくい為に、喋りもままならず、下のアゴは後ろへ移動する事で気道の入り口が閉じられにくくなり、肺炎になると考えられます。
予防法として
①口内を清潔に保つこと
②寝る時、上半身を15度~20度に起こすこと
③食べ物は軟らかく煮込んだり、“とろみ”を付けること
④噛み合わせ治療により、下アゴと上アゴの高さを回復する事で、口の中の容積も大きくなり、舌の動きやすい前方へ移動して、気道の入り口も閉じやすくなり、誤嚥性肺炎の予防の1つに加えてみて下さい。
投稿者:池上 孝