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歯の噛み合わせ

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2008年07月14日

線維筋痛症 [Fibro Myalgia Symdrome ( FMS)と噛み合わせ]

 原因不明な全身的な強い痛みで心身とも苦しんでいませんか?
 外傷も無い為に、痛みが理解されず、しばしば怠け病や仮病、詐病と周囲に誤解されて、仮面うつ病、更年期障害、神経症、自律神経失調症と誤診される場合も多いのではないでしょうか。
 膠原病や、リウマチ症状が似ている部分もあり、慢性疲労症候群、膠原病、リウマチ等を併発する事もあります。
 精神的、身体的ストレス、気候・環境により、疼痛箇所が移動したり、疼痛レベルが変化する事もあります。広範囲に及ぶ痛みが3ヶ月以上続いていて、全身にある18ヵ所の圧痛点(ツボ)で11ヵ所以上の疼痛を感じ、左半身、右半身、上半身の疼痛と、頚椎、前胸部、腰部など、体軸の広範囲の疼痛と、部分的で限局した疼痛を訴えます。
 痛みの種類は普通の人が日常経験する痛みと異なり、“電気が走る様な痛み”や、“ガラスの破片が流れるような痛み”更に症状が重くなると、髪や爪に触っただけで痛みが走り意識がもうろうとなり、筋力の低下、運動神経の低下、筋肉の激しい疲労、関節痛、重度では、立ち上がれない、起き上がれない、などの症状の為に、寝たきりになり、日常生活ですら、困難になるとも言われています。
日本での有病率は人口の約1.7%で、患者は約200万人と推定されています。
全体の75%以上が女性で20~60歳の中高年の発生率が高いと言われています。
日本では25~30%の一般医しかこの病名を知らず、線維筋痛病と診断がつくまでに6~8軒の病院を回る(ドクターショッピング)とも言われています。
自覚症状は、首から肩にかけての痛みや、しびれ、腰、背部の疼痛や、こわばり感、腎部から太ももの痛みと張り感、膝から下腿の痛みやしびれ、眼の奥の痛み、ドライアイ、口腔の痛み、頭痛等の様々な疼痛症状が起こります。
随伴症状として、不眠、疲労感、頻尿、下痢、生理異常、過敏性腸炎、微熱、筋力の低下、運動能力の低下、筋肉の激しい疲労、ムズムズ脚症候群、起き上がれない、歩けなくなるなどの、身体症状を訴えます。
悪夢、焦燥感、不安感、憂鬱感、理解力、思考力の低下、集中力欠如などの精神症状もあります。 現在のところ、原因は不明で、事故、外科手術、歯科治療、肉体的、精神的ストレス、妊娠、出産、ウィルス感染、風邪などの多様な痛みがきっかけで、発症しているのではないかと言われています。
 アメリカでは、中枢神経系及び、末梢神経系の機能異常ではないかと考えられています。
治療法は、まだ確率されていませんが、抗炎症剤、精神安定剤、抗うつ剤の投与されている様ですが、また、ステロイド剤は効果がないという論文もあるそうです。
 他に、軽い運動、指圧、マッサージ、カイロプラクティックは一般には有効と言われています。
生命にかかわる病気ではなく、通常数ヶ月から、1~2年で症状が改善されるケースもあります。
 歯科治療後に発症したものであれば、噛み合わせ治療も選択肢のひとつに考えてみてはいかがでしょうか?

投稿者:池上 孝