2008年08月18日
不良姿勢と下顎の位置(下顎位)
良い姿勢の人がまっすぐに立っている時、上顎の噛み合わせの面が水平になっています。
その時下顎は適切な位置に筋肉でぶら下がっていて、頭部と体幹部の重心とのバランスをとっているのです。
下顎は顎の関節の筋肉によって保持されて、時計の振り子のように自由な動きと、前後、左右の自由な動きが出来、頭の位置と体のバランスを調整しているのです。
柱時計の柱の垂直的な「ゆがみ」が生じると、時計の振り子も位置がずれて、時計の針は動かなくなってしまいますね。
まっすぐ立った状態で口を閉じて、下顎を限界まで右か左にずらしてみるとどうなりますか?
頭位は下顎の動きとは反対の方向に傾きますね!
下顎を後方に引くと、頭は前方へ傾き、下顎を前方に出すと頭は後方に傾くでしょう。
下顎の動きによって頭の位置は簡単に左右に動く事を知っていただきたい。
だから、噛み合わせが数ミリのずれることで、直立歩行の人間のバランスは、たちまち崩れてしまい姿勢も悪くなり、身体に歪みを生じ、神経系と免疫系それに内分泌系はあたかもトライアングルのように影響しあって身体のホメオスタミス(恒常性)機構に悪影響を及ぼしているのです。
悪い噛み合わせが不良姿勢につながり、検査の結果「異常ナシ」で、原因不明の不定末愁訴を、(末病)に関与している可能性があることを知っていただきたいと思います。
投稿者:池上 孝