2010年03月08日
エヘン虫と噛み合わせ
「エヘン虫」を知っていますか?
風邪をひいて、のどがいがらっぽい感じで「エヘン、エヘン」と咳ばらいを「エヘン虫」といって、一般語になっていますね。
感冒後に気道感染症状がほとんどないのに、就寝後しばらくすると、しつこい咳や、風邪とは関係なく、年中ちょっとした刺激で誘発され、それが数時間続いて熟睡できなかった経験はありませんか?
原因はのどの粘膜の「痒み」で咳反射が高進した状態か、感染症の炎症はなくなっても、粘膜に何らかの「荒れた」状態が残っているか?のどの粘膜が痒くなる「乾燥症」なのか?
「のどの粘膜の過敏症」と考えられています。
病院での診察では、呼吸器には異常はなく、臥位で食道から胃酸が逆流して、のどを刺激しているのではないだろうかと、制酸、健胃薬を処方されて内服。でも症状は軽減されないという経験はありませんか。
そこで鍼灸治療ではのどや気管粘膜に「潤い」を与えられるように、首や胸や腕のツボで対応しています。
歯科治療では、咬合治療により唾液の増量が間違いなく起こり、その唾液が気管粘膜に「潤い」を与えることで、このエヘン虫に対して唾液が症状を緩和させて特効薬的存在であることを知っていただきたいと思います。
次回は、胸やけと噛み合わせについてです。
投稿者:池上 孝