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歯の噛み合わせ

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2010年03月01日

呑気症(噛みしめ)と噛み合わせ

おなかの膨満感やげっぷやおならが出て、医療機関を受診するも「問題なし」と言われてうつ状態になり、頭痛や肩こりの症状も伴い、これを病気と思わず、内科や消化器科、歯科、整形外科、 外科、精神外科などをさまようドクターショッピングを繰り返す者がおります。
唾液を飲み込むとき、空気も一緒に飲み込む結果、空気が胃腸にたまり、げっぷやおならが増え、体に障害が表れる病気が「呑気症」なのです。
唾液を一回飲み込むと、2~4㏄の空気を同時に飲み込みます。消化管内のガスの6~7割は飲み込んだ空気で、食物から発生するガスは1割しかないと言われています。問題なのは、食事以外の時に無意識に行うかみしめなのです。
一般に安静にしているときは上下の歯は離れているが、噛みしめる様になると舌が上顎に張り付くため、のどの奥に唾液と空気がたまってきて、その溜まっていた唾液を飲み込む時、空気を飲み込んでしまうのです。
その結果、胃に空気が溜まってきて、それが逆流し、げっぷとなって出てきたり、胃に空気がたまると、胃の不快感や痛み、上腹部の膨満感を生じ、さらに空気が小腸を通過し大腸にたまるとおならとなって出てくるのです。
呑気症はストレスの多い人、神経症傾向の人、うつ状態の人がなりやすいと言われています。
不安や緊張から歯をかみしめる回数が多くなり、歯をよくかみしめるため、歯を噛み合わせたときに使う筋肉が緊張して顎やこめかみに痛みを生じ、さらに肩や首の痛みや、凝り、頭痛、腕のしびれ、耳鳴り、ふらつき感、目の痛み、疲れ目の症状が現れると考えられます。
胃や腸が飲み込んだ空気によって膨張し、息苦しさ、心臓の圧迫感、心臓の痛みが引き起こされることもあります。
精神状態が強ければ、抗うつ薬、抗不安薬などの薬物療法やカウンセリングが必要なのです。
特にかみしめが多い人には、マウスピースを装着し、舌が上顎につきにくくすることで症状の改善と言われています。
私が思うに、噛み合わせが狂い、又は低くなることに関係していると考えられます。
そこでマウスピースを用いることで、リラクゼーションが起こり、下顎の位置が変わり、高くなることにより口腔内の容積が拡大することで舌の働きも変わり、症状の変化が起こると考えます。

次回は、エヘン虫と噛み合わせについてです。

投稿者:池上 孝