2010年04月19日
口内炎
口の中の粘膜に炎症が起こった状態をいう。 口の中に原因がある場合と、全身的な病気の症状が起こる場合があり、原因不明なものも少なくはない。 一般に口の中の傷は、唾液の作用によって治りやすいといわれています。 口唇や口角に多く見られ、粘膜の表面がただれたびらん性口内炎や、粘膜が深くえぐれた状態の潰瘍性口内炎、円形の浅い潰瘍をアフタといい、多発した状態をアフタ性口内炎という。 水疱ができることから始まるヘルペス性口内炎や天疱瘡があり、水疱が破れると、びらん、アフタ、潰瘍となります。口内炎ができると、熱いもの冷たいものがしみたり、食べ物が接触するだけで痛みが強まり、食事が出来ない状態になることがある。 患者さんは「口の中が腫れている」という表現をすることが多いけれど、必ずしも腫脹を伴うとは限りません。細菌感染や免疫異常、栄養障害、口腔粘膜を科学的機械的に受傷、カンジダやヘルペス感染による、偏食による鉄分、ビタミン不足、ストレスや睡眠不足、歯ブラシや口内を噛むことによる物理的刺激、唾液の不足、ドライマウス、全身の免疫力の低下などにより常在細菌が病原菌となり、口腔内感染症を引き起こすこともある。 一般的に食べ物の好き嫌い、「胃腸粘膜が荒れている」と言われているが、偏食、胃腸と口内炎では、因果関係は認められない事が多い。 通常では、1週間程度(長くとも2週間で治癒)で自然完治するが、再発を繰り返すのが特徴です。 扁平苔癬では口腔内に様々な形の肥原性病変がみられる。 ステロイドを含む。 軟膏、パッチ(貼り薬)、ビタミン剤の内服、硝酸銀にレーザー光でアフタ部分を焼く、トローチ等の対症療法です。 噛み合わせ治療により長期的にみると、免疫力、ホルモン力の高まりにより、口角炎、口内炎の再発が少なくなるケースもあります。私事ですが、噛み合わせ治療後、ほとんど口角炎、口内炎のはほとんどおこっておりません。 |
48歳 女性 ベーチェット病の多発性アフター性口内炎ですが、眼、陰部、皮膚などにも病変は合併します。 |
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83歳 女性 扁平苔癬の口内炎で、様々な形の肥厚性病変が見られます。 |
投稿者:池上 孝