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歯の噛み合わせ

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2010年05月10日

むずむず脚症候群

レストレス症候群(むずむず脚症候群)という病気をご存じでしょうか?
医師でも認知度が低い病気で、欧米では人口の約10%が羅患しているといわれている。日本では3%前後で、推定200万人の要治療患者がいるといわれています。
脚を動かさずにはいられない欲求が生じる疾患で「脚静止不能症候群」とも言います。
虫が這うようにむずむずする、静脈の中で炭酸が泡立っている、電流が流れている、ほてっている、骨がかゆいなどと、表現は様々です。(下肢異常感覚)
睡眠不足をはじめとして、QOLを著しく低下させる奇妙な病気、下肢の異常感覚。
異常感覚は横になったり座っている時など安静時に起こり、長時間じっとすることができない。
こうした異常感覚は、叩く、さする、歩き回る、足踏みする等の運動によって改善され、日中より夕方、夜間に症状が強く現れます。
夜寝ていても脚がピクンとして目が覚めてそれっきり眠れなくて、睡眠不足で昼間眠くなる。命にかかわる病気ではないが、QOLを下げる病気。
脳内の神経伝達物質「ドバミン」の機能障害で鉄が関係しているという説が有力です。
鉄が不足するとドバミンがうまく合成されない為に、症状を引き起こしているのではないかと考えられます。
治療は軽度であればカフェイン飲料、アルコール、ニコチン等を控えて、就寝前にストレッチ体操をする、等の生活指導。
症状が進行すると、パーキンソン病の治療剤のドーパミン前駆薬等の薬物療法。
噛み合わせとドーパミンとの関係はまだ不明ですが、可能性は0ではないと考えています。噛み合わせ治療により、前頭葉の眼窩皮質の血液が増加することでドーパミン、セロトニンが増加するとの報告もあり。



次回は睡眠時無呼吸症候群(SAS)についてです。

投稿者:池上 孝