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歯の噛み合わせ

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2010年06月28日

片頭痛と歯科的治療

日本人の3000万人(3~4人に1人)が頭痛持ちと言われて、2000万人が緊張型頭痛で6割が女性、840万人が片頭痛持ちで8割が女性と言われています。
女性が多いのは生理中にエストロゲンが血中から減少し、それがセロトニンに影響を与えて起こると考えられています。
遺伝的傾向が強く、80~90%に家族歴が認められ母親が片頭痛だと子供の半数に現れると言われています。
若年期に発症が多く、90%が40歳までに発作を経験しますが、年々と症状は軽くなる傾向にあります。
4人に1人の割合で発作前日、数日前に口渇、あくび、眠気、口唇・顔面・手のしびれ、上下肢の脱力、吐き気、嘔吐を伴う事もあり、又、神経症状として突然白色の閃光、まぶしい、稲妻など明るく輝く幻覚が数分間、視野をゆっくり横切りその後、暗点を残す視力症状も現れます。
症状は1回起きると数時間から数日集中的に続く為に、頭痛の部分的な片寄ではなく、時間的な片寄から片頭痛と言われています。だから両側に起こる片頭痛もあるのです。血管の拡張が原因で起こり、セロトニンという神経伝達物質(神経末端から放出され、次の神経細胞に信号を伝える物質)が発生に深く関わっている事が判明しています。もちろん、片頭痛に対する薬物療法の特効薬もあり、医療機関で相談してください。
歯科的な私の考えは、噛み合わせが狂い、下顎のズレを生じた事で自律神経が乱れて、血管が拡張して片頭痛が起きていると考えられて、噛み合わせ治療のスプリント装着により下顎のズレが元に戻る事で、前頭眼窩皮質の血流が上昇し、セロトニンが放出されて血管が収縮して症状が改善、解消されると考えています。

次回は群発頭痛についてです。

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2010.6.9

投稿者:池上 孝