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歯の噛み合わせ

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2013年01月17日

噛み合わせと脳血流とうつと認知症症状

脳が必要とする酸素やブドウ糖は心臓から血液によって血管を通って脳へ送られます。
頸動脈から左右の頸椎の中を通っている椎骨動脈は上行して軸椎と環椎の間でゆるみ、環椎と頭の間でもう一度ゆるみをもって、頭に入ります。
ここで左右の椎骨動脈は1本になって脳底動脈になり、そして脳幹部など生命や意識と関係深い部分に酸素と栄養を送っているのです。

ところが、椎骨動脈が左右の血流と同じ圧力であれば、1本になった脳底動脈にスムーズに血液が流れるが、もし左右に圧力差や血管の太さに差があると、1本になったところで渦を巻き、血管は流れにくくなり、脳底動脈血流量が減少すると考えられる。

そこで、下顎が偏位すると環椎と軸椎との間にずれが生じ、脳へ入る椎骨動脈の圧迫や牽引によって血管の狭窄が起こり、脳底動脈の血流量が減少します。
噛み合わせが悪いと、頸椎の位置にずれが生じ、椎骨の両側にある血管の太さを調節する交感神経頸神経節が機械的に刺激されて左右の交感神経の緊張に差が生じて、椎骨動脈の太さにも差が生じ、左右の血液量もそれに応じて変化し、椎骨動脈不全症が起こると頭部筋に緊張が生じ、頭痛、めまい、吐き気、平衝覚異常等の症状が起こります。

噛み合わせ治療によって、下顎を正しい位置に是正することによって、前頭眼窩皮質の血流が上昇、しかも継続して、増加する事が画像によってわかってきました。
しかも、この部分はホルモンの分泌を司る視床下部や脳下垂体の働きに関わる部分であり、前頭連合野の能力の改善、脳老化の改善、免疫系の改善に効果があり、うつ、認知症、更年期症状改善にプラスに働く可能性もある事がわかってきました。

 


投稿者:池上 孝