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2013年11月20日

EBMとNBM

EBM(Evidence-based medicine)は、
各医師が持っている医学的知識と経験的技術に基づいたもので、経験や勘だけに頼る独りよがりな医療に陥る危険があります。
最新の臨床研究に基づいて統計学的に有効性が証明された治療を選択することで、より効果的な質の高い医療を提供する事を目的としているのです。
有効率は60%~90%で有効でない患者も40%~10%存在します。
又、根拠によるデータが十分でない疾患、治療が困難な疾患、高齢者のケア、死に至る病気、あるいは精神にかかわる病気など、EBMを適用できないものもあります。
NBM(Narrative-based Medicine)は、患者が対話を通じて語る病気になった理由や経緯、病気について今どのように考えているか等の「物語」から医師は病気の背景や人間関係を理解し、患者が捉えている問題に対して、全人的(身体的、精神的、心理的、社会的)にアプローチしていこうとする臨床手法であります。
NBMは患者との対話と信頼関係を重視し、サイエンスとして医学と人間同士の触れ合いのコンセプトを埋めることが期待されているのです。
最近では、医療機械や検査が次々と開発されて、医師も患者もそれに頼るが、患者はいきなり検査を希望して、医師は検査に異常がなければ病気と考えない。
その結果、NBMは患者の悩み、苦しみは癒されないのです。
ピアノのタッチにも似たる繊細なタッチが求められます。
知と技をいかに患者にタッチするかNBMはサイエンスとアートの両輪として密に患者の満足度の高い患者中心の医療には不可欠のものである。

投稿者:池上 孝