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歯の噛み合わせ

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2016年12月25日

歯が原因でない痛み(歯科心身症)

「病は気から」という言葉があります。
これは「病気は心の影響を強く受ける」という事を意味しています。
病だけではなく、身体は心の影響を強く受けます。
身体と心は密接に、結び付いていて、お互いに強く影響し合っているのです。
最近の研究では、心の一面である感情が免疫系、内分泌系、自律神経系などの身体の機能と密接に関係している事が科学的に分かっています。
口、顎、顔は知覚神経に富んでいて、口唇や口の粘膜は触覚、痛覚に対して敏感で、舌は更に味覚を感じます。
歯も歯の周りの神経感覚で、髪の毛一本でも識別出来るほど敏感なのです。
ある感覚が過敏になったり、感覚の錯誤(間違い)が起きているのです。
歯、歯ぐき、舌、口唇等に問題があると、自分で強く思っていても、その部位の治療だけでは、本来の症状は消えないのです。
歯科的治療が症状の悪化の複雑化に関係する事も多々あります。
また、歯科治療後身体の不調を訴え、その結果どこで咬んで良いのかも分からなくなり、不眠症になり、パニック状態に陥り、更に進行するとうつ病に移行する危険すらあるのです。
治療法としては現在、心理療法(サイコセラピー)薬物療法がおこなわれます。

歯科に関係すると思われる心身症には以下のものがあります。
口臭恐怖症、舌痛症、咬み合わせの異常感、顎関節症、口腔の異常感(セネストパァー)、歯科治療恐怖症
この様な診断でお困りの方は、噛み合わせ治療が有効な事もあるという事を知って頂きたい。

-私の考える噛み合わせ治療との関係-
咬合挙上により、顔面、口腔周囲筋鮮の緊張が緩和され、口腔、鼻腔内の容積が増加して交感神経の興奮の鎮静化(副交感神経優位)が起こる事と、顎の運動量の増加に伴って、顎関節を中心に顔面には多くの血管が草むら状に分布していて、それが筋肉に付着しており、顎を動かす事は血流を移動させるポンプの役目を果たし、血液循環の活性化が起こるからです。
血流が良くなり症状の緩和が起こっていると考えます。

-唇、瞼、目の周囲のけいれんと噛み合わせ-
唇がひくひく、ピクピクするのは、疲れ、ストレス等により血流が悪くなっているからです。
唇が赤いのは多くの血管や神経が集っているからです。
疲れやストレスが加わると疲労物質の乳酸が筋肉の動きを鈍らせ、血流が悪くなり、痙攣が起こりやすくなります。
ヘルペスが出来やすい人は唇が痙攣しやくなります。
ヘルペスは神経性ウィルスで、一度かかると唇の筋肉や神経に傷ついて痙攣しやすくなると言われています。
疲れたり、病気になったり、ストレスが溜まると、唇がカサカサしたり、荒れて来るのは疲労物質が溜まっているからなのです。
また、ビタミン、ミネラル等栄養不足、心因性のもので緊張したり、過度のストレスがかかった時に現れるのです。
目の周り、唇、口のしびれや痛みに発展し、顔が激しく痛むと三叉神経痛の疑いもあります。
また、唇の痙攣の他、頭痛、ろれつが回らなくなったり、手足のしびれ、痙攣している同側の目が見えなかったりの症状が出て、意思の疎通ができなくなったら、脳の血管がつまっている可能性があり、すぐに病院へ行って下さい。
唇だけでなく、瞼や頬など顔の他の部分も痙攣して片側顔面けいれんがあり、痛みを感じるのはストレスだけでなく、顔の血管内部に悪玉コレステロールが詰まって、顔面神経を圧迫する事が原因と考えられています。
それも要注意のサインです。

対処法として
唇の血流の良くなるクエン酸が多いレモンやイチゴ等の果物、ビタミン、マグネシウムの多い野菜、豆類、魚介類の食事をとる事と、過度な運動がストレス解消になり効果的です。
唇は身体の中でも敏感な部分で様々な身体の不調を教えてくれる鏡なのです。

投稿者:池上 孝