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歯の噛み合わせ

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2019年06月26日

難病患者の随伴症状と噛み合わせ

難病患者の多くの方は、診断名にこだわっていませんか? 振り回されていませんか?
医師も全ての難病に精通しているとは限りません。
治療法は薬物療法がメインで症状が改善されなければ薬も増量され、新薬も加わりますが、副作用も無視できません。
難病ははっきりと診断がつかないから「~症候群」という病名なのです。
治療法も確立されていないから難病なのです。
その難病に対する随伴症状に目を向けてみてください。
その症状が少しでも改善されたらどうでしょうか?
難病の人々は、ドライアイ、ドライノーズ、ドライマウス、胃症状、便通、不眠etc.
また、猫背の人に、頭痛、首・肩コリ、膝痛(ロコモティブシンドローム)を訴えていませんか?
顔貌と姿勢は健康状態を表しているのです。
それを決定しているのが噛み合わせなのです。
難病患者は自分の「噛み合わせ」と「姿勢」を考えてみたことがありますか?
歯は話せて噛めれば良いというものではないのです。
難病患者にとって、その噛み合わせを変える事で随伴症状が改善すればどうでしょか?
その一つに自律神経失調症の随伴症状の一つであるドライマウスについて考えてみましょう。
症例
①66才 ベーチェット病
②83才 眼瞼下垂
③75才 パーキンソン病
④62才 全身エリテマトーデス

ドライマウスとは、何らかの原因で唾液の分泌量が減って、口の中が乾燥した状態の事です。
軽症では口内がネバつきや、飲み込みにくさ、口臭などの症状が自律神経失調症の症状です。
症状が進行すると、舌のひび割れ、舌痛症、ひいては食べ物が食べられなくなる事もあります。
口が渇く為に、水分の摂取量も増え、二次的に胃弱、便通異常にもつながります。
その原因は、「噛み合わせ異常」によるものです。
それは加齢と共に硬い歯もすり減って短くなり、また治療などで低く低くなって噛み合わせが狂ったからです。
赤ちゃんは口の中は唾液が湯水の如く溢れて、涎が垂れているでしょう。
それに引き換え、大人は加齢と共に井戸が枯れるが如く唾液は減少し、口の中は渇いてカラカラです。
これは、年のせいで片付けられているのが現状です。
低くなった噛み合わせを高くする事で唾液が増え、口の渇きも改善するのです。
その噛み合わせを一時的に高くしてみてどんな変化が起きるのか自分で体感してみてください。
まず、割り箸を5㎝くらいに切り、横にして左右の小臼歯間で5分間噛んでみてください。
すると涙液、唾液、鼻閉感、呼吸、目、顔貌などがどう変化するか体感してみてください。
涙液、唾液は血液の成分です。
一時的に噛み合わせを高くする事で口腔内の容積が拡大し、リラクゼーションが起こり、舌の可動域が拡大、気道が立ち上がることによるものです。
自律神経のバランスが乱れて、交感神経が優位に働くから涙液、唾液の減少が起こっているのです。
その涙液、唾液が増加することは、副交感神経が優位に働いたから自律神経のバランスの乱れが調整されたからなのです。
自律神経は瞬時に反応するのです。
噛み合わせを一時的に高くしたことで、自律神経が調整されたということの証明です。
それが噛み合わせなのです。
尚、反応が認められない人は割り箸(4㎜)では高すぎるか低すぎるからです。
爪楊枝(2㎜)を噛んでみてください。それでも変化がなければ、その時はОリングテストで、その人に適した高さを割り出していくのです。
必ずその人に適した高さがあるはずです。自転車のサドルの高さはいい加減が良いでしょう。
難病の人に対して、噛み合わせとはどういう物か、自分自身で体感してみてください。
たかが噛み合わせ、されど噛み合わせなのです。

投稿者:池上 孝