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歯の噛み合わせ

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2021年06月08日

私の脊椎側弯症に対する歯科的考え

脊椎側弯症とは、背骨がねじれ変形して左右に曲がる病気で原因は不明です。若年層にみられる脊椎変形症で、左右の肩の高さの違い、肩甲骨の突出、腰の高さの非対称、胸郭の変形を生じ、13歳から14歳女子の100人中2~3人は罹患していると言われています。
多くは無症状のまま進行しますが、進行すると腰、脚が痛み、更に進行すると心肺機能や運動器にも影響を及ぼす恐れがあります。
進行度は背骨同士がなす「コブ角」で評価されます。
手術で背骨を固定すれば姿勢は改善されますが、運動が制限され、かがんで靴を履く時、道路に傾斜のあるところでは歩行時バランスをとるのに不自由を感じます。
装具治療で骨の成長がとまる時期までに20度前後で落ち着けば・・・。
コブ角25度未満であれば、経過観察、25度以上になると装具治療、45度前後になると手術の対称となります。
東洋医学的療法で背骨の歪みを手技で調整する脊椎矯正では、肩こり、腰椎等の症状改善には繋がりますが、側弯症が改善されることは証明されていません。
私が思うに、若年層に歯の噛み合わせに起因すると思われる、歯牙の先天的欠如、1本の歯が外側、内側に転移している、乱ぐい歯、深い噛み合わせ、が認められる症例であれば、一度咬合治療を考えて見てはいかがでしょうか?

また、高齢層においては義歯、ブリッジ等により噛み合わせが狂い、その結果体幹軸が狂い不良姿勢の為に、肩、腰、膝等に影響を及ぼし、側弯症を含めロコモティブシンドロームにも繋がっている可能性があるのです。
メスを入れる前に歯科的な咬合治療を視野に入れてみてはいかがでしょうか?


投稿者:池上 孝